これは、一兵士である私が実際に体験した。本当のお話である
「出撃まであともうちょいか、でもこれなら整列して出る必要もないよな」
あの時、ゲージはこちら側に余裕があり、時間は残り僅か、どう見てもこちらが勝つだろう・・・と
同僚兵士と呑気に話をしていた
【奴】が現れるまでは___
「8時の方角、何者かがこの拠点に近づいてきました!」
「オイオイ、誰なんだ?この傷一つない拠点に一人で攻めてくる馬鹿は」
「鶴織の着物を羽織り、桃印の鉢金を額に・・・【奴】です!【奴】が現れました!!!」
屋上で旗を振っている兵士が【奴】の出現を告げると、拠点内の兵士達の顔色がガラリと変わり、一気に緊迫した空気に包まれる
「何だって、味方はどうした!?」
「大きくなった少女に踏みつぶされない様に必死で逃げていまして・・・彼方には海賊王とパレードも備わっているので」
「くっ、だからここまで来るのが早かったのk『でぇやっ!!!』」
奴の手により拠点が削られていく
「イカン、このままでは・・・兵士弾、撃てーっ!」
出ていく予定だった兵士達が【奴】に向かって兵士弾を飛ばしていく……だが
「駄目です、全然聞きません!」
【奴】の前には無力だった___
「後時間は残り僅かなんだ!それにやられた味方もすぐに戻ってくる。それまでなんとか持ちこたえるんだ!!!」
『せぇやっ!』
「何とか持ちこたえて……!」
『おらぁっ!』
「何とか…………!!!」ポロポロ
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皆も【奴】には気を付けよう!